町家は寒い。
日本住環境医学研究会の集会が京都でありました。
終了後は町屋見学です。町屋は寒い?やっぱり寒いです。使い古された言葉ですが「夏を旨とすべし」に象徴される家の造りが背景にあるという事がよく言われています。現代においてこの町屋(町家)を再生し使い続けるというのは資金的にも住まい手にも大変な負担になっています。外部の者が「壊すのはもったいない。」「すばらしい造り。」などと言うのは簡単ですが、これを代々受け継いで伝え維持してきた苦労は並大抵のことではないと実感します。
京町屋の台所です。天は吹抜けになっていて、トップライトから蒸気(熱気)が抜けていく造りになっています。玄関から入った風はそちらと奥の中庭へ逃げていきます。
もちろんトップライトについては、ガラスが高価な時代は換気ガラリの様なものになっていました。
移動の途中で町屋にブライダルサロンがありました。こういうのは良いものですね。
世界的にも歴史を背負っている建物の維持管理には大変なお金と労力を有します。大きな財団の庇護受けながら、観光地として内部を公開したり、ホテルやレストラン、このように結婚式場と、何か収益を得る建物として働いてもらう工夫が必要になっています。
しかし、そうした事が次の世代の目を建物に向けさせ、それが地域と歴史への関心を呼ぶことになっていきます。
町家は寒い。でもとても良い空気感がそこにはあります。
寒くない。良い空気感。こういう家づくりがいいですね。
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