百花繚乱 建築主の実体験ブログレポート

On 2011年7月10日 by admin

先日、とあるメーカー系営業マンと話をしていて

「最近のユーザーはホント色々調べていて、逆に教えてもらう事が増えてきました。それはそれで良いのですが、間違っていたり、古い情報を鵜呑みにして信じきって疑わない方もいますので、そういう時は、もう、何を言っても疑われるばかりなので言うとおりにしています。」

こんな会話がありました。

 

 

あらためて検索してみます。 「家づくり 実体験 ブログ」と…。

新築やリフォームの実体験レポート。もう数え切れないくらい出てきます。

いくつかクリック。拝見させてたいだきます。

 

ふむふむ。なるほど、そう考えるんだ。

 

皆様、ほんとうによく調べていらっしゃいますね。

また、実体験ならでは説得力ある内容が多いです。

ぜひ、これからリフォームや新築をお考えの皆様は、一度こうしたブログを見ておかれると参考になります。

 

でも、所々で 「?」 もありますので ひとつだけで無くたくさん見て平均を取った方が良いと思います。

いくつか見ていくとあきらかに偏っている考えや意見がはっきりしてきます。

 

これを象徴的に示しているのが、少なくとも3社は見積りをとりましょう、という事を皆さん書かれていることですね。

 

基本的にこういうのは良い事だと思います。やはり相場観と言うものは知らないと得られません。

 

しかし、問題はそうした情報の利用の仕方です。詳しく書くと長くなりますので結論だけ書きます。

異論のある方、知りたい方は、メール下さい。ダウンロードできるURLをお教えいたします。

 

家づくりと限定せずに、日常の判断に置き換えて考えてみてください。

 

話を聞くごとに自分の中の選択基準はどんどん変わっていく。

最後に声を掛けた業者にそれらが伝えられる。

(だから、 最後にウチに来てください。 という業者はとても多い。)

並べてみれば前提条件の異なる見積り・提案ばかりで比較にならない。

そもそも、見積り項目として現されない項目は評価のしようがない。

(ハウスメーカーは一式見積りしか出さない。一方で、工務店には細かい見積りが要求される。)

この時点から「好き」「嫌い」の感情が判断の大きなウエイトを占め始める。

1ヶ月もすると誰と何を話したかすら覚えていない。

 

結局 合理的な選択をする人はほとんどいない。

 

私が今まで経験した事例で一番「まいったな。」と思った案件をお話したいと思います。

 

「 提案が一番気に入りました。技術的な説明も分かりやすく一番納得できました。お願いしたいと思います。」

そういってご連絡を頂きました。

「ご用命ありがとうございます。では、早速、明日にでもお伺いしてご契約書にサインを…」

と工期などとりあえず必要な打ち合わせして電話を終えました。

 

翌日の朝一番に電話がありました。

 

 

「実は (うっ。嫌な予感…) あれから○○の営業の方にお断りの電話したんですけど…。マンエイさんと同じ事は

ウチでもできます。もちろん安くします。お願いします。今から行きますのでちょっとお話だけでも。 と押し切られまして。」

 

「はい …。それで。やっぱり?」

 

「ちょっと申し上げにくいのですが。契約書にハンコ押してしまったんです。」

 

「ええ!マジですか!?(やられたあ~)だってウチにっておっしゃってたじゃないですか。どうしてまた。」

 

「契約いただけないとクビになるって泣くんです。すごく一生懸命に言われるから、かわいそうになってしまって。」

 

 

今時、こういう営業マン(というか上司のハッパなんでしょうね)がいるんだなあ、と感心すらしてしまいました。

こういうのを土下座営業というのですが、泣いて頼んで土下座して契約取れたらこんな楽な事はありません。

 

インターネットなどで情報ソースが誰でも簡単に自宅に居ながら手に入れることができる時代です。

だからこそ、商売する側もそれを逆手にとった営業手法を考えて手を打ちます。

そこには 契約さえ取れればよい という考えがメインです。

 

確かにどんなに立派な考え、技術、社会性を持っていても 契約が無ければいつまでも実現しません。

とても重要な事です。が、決してメインにはなり得ないはず。メインとしてはいけないのです。

 

売れている事は消費者に支持されている事の証拠でしょうか?

もはや原発問題を国民が知ってしまったからには、そうではないんだという事が分かったと思います。

 

新築・リフォームは サービス業である。

近年ずっと言われてきた事です。確かに接客応対においてはとても良くなりました。

その反動で、言われない事はやらない、やってはいけない、言質を取られて要求(訴えられ不利になる)される。

お互いに契約書を真ん中にした信頼が常識となってしまいました。

 

倒産すればただの紙切れ。

大手なら倒産しない、最後は政府が守ると思われてきました。

ところが今や東電すら倒産(100%減資)させるべきだと言われ始めています。

大手ほど事前の倒産準備をしっかり行い、弁護士を入れて保身に走ります。

同時に何とかブランド力のあるうちにと倒産発表前日でも猛烈な営業攻勢を掛けます。

だから、末期には非常に多数の債権者(被害者)を生み出します。

被害者が多いという事は、財産の分配においても分け前が少ないと言う事です。

(税金や銀行債権が優先なので、一般債権者はまず1円ももらえない。)

政府とは悪い情報を国民に隠すものだと世界中で誰もが知りました。

住宅の瑕疵保証保険制度がスタートしています。

途端に大手デベロッパーの穴吹工務店が倒産しました。

残念ながら400戸程度の方が間に合いませんでした。

保険で手当てされても、一部重要な瑕疵についての金銭的な補償にすぎません。

全ての改修にともなう手間・時間・苦労は相当なものになります。

 

 

本当の信頼ってなんだろう。

相見積りでその信頼は得られるのだろうか?

ブランド力はその信頼に応えるのだろうか?

 

私たちプロサイドも含めて、あらため
て自分に 問い直す事ができたらいいですね。

 

 

 

 

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