中古住宅の購入 契約の前にもうひとつ考えてください。

On 2011年5月21日 by admin

最近また、

中古住宅の購入前のご相談や大規模リフォームのご相談が増えてきました。

 

マンションと戸建では課題になるポイントが異なります。

それぞれ解説していきたいと思いますが、その前に。

 

不動産の特殊性について解説しておきたいと思います。

 

普通、法治国家である我が国では、法に触れなければ自由に財産を処分できます。

特に、戸建は法律の枠内では何でも自由にできると思いがちです。

しかし、残念ながら不動産には目に見えないバリアが存在します。

 

近年、地域によっては、景観地区や景観協定などの周辺環境に配慮したデザインを求める事を定めた制度化の動きが見られるようになって来ました。賛否はともかくこうした法制度の結果、今後一層、街全体としての資産価値を考える人達が増えてくると言う事が言えます。少し前に漫画家の梅図かずお氏の邸宅について、地域住民との間で外観デザインを巡り裁判沙汰になりました。文字で書けば、紅白のボーダーで塗り分けられた外壁と緑のタレット(小塔)、そして顔を模した窓が配置されたエントツ屋根、と言ったところでしょうか。しかし、実際にはかなり色使いなども近隣に配慮した形式になったおり、設計者は大変だったでしょうね。(設計者は大手の名の通ったところですが、裁判中に設計を下りて名前を出さないと言う事になったようです。)判決は「おとがめなし」という事になったのですが、もう地域とのコミュニティは崩壊してしまいます。ケンカに勝って、評判を下げたという所でしょうか。

 

今後ますます、各地でこうした係争が増えてくると思います。

 

ここで考えたいのは 長期の視点で俯瞰するという事です。

 

「俺はこうしたい。法に触れていない。」で押し通すのも自由です。

その代わり、自治会入会の案内が回ってこない可能性があります。

自治会に入っていないと、地域の行政情報が入ってきません。

行政サービスが受けられなくなるわけではありませんが、全部自分で常にチェックして段取りをしなければなりません。子供がいると大人達が余計な事を家庭で話をしますので、即学校でのウワサに上ります。いじめなどが懸念されます。また、先の震災以後、各地で災害時対策などが急ピッチに進められていますが、こうした情報も全て自分で取らなければ誰も教えてくれません。

 

近所付き合いなんかしない、と割り切るのも良いのですが、その反動はしっかり自力でカバーする覚悟が必要です。

ずっとそこに住む事を念頭に、結論を急がずに家族の意見も良く聞いて(特に近所付き合いが日常になる奥様)判断しましょう。

 

 

判断材料に、こうした人間関係が入ってくるところが不動産の特殊性ですね。

 

それと 建物だけに限らない、土地(宅盤)という重要な問題が、震災後特にクローズアップされています。

 

次回はここを書きたいと思います。

 

 

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