施主支給大歓迎です。でも…

On 2009年9月20日 by admin

image01 施主支給とは、リフォームや新築に際して、工事を請負う工務店やハウスメーカー等を通さずに、お客様が直接建材店や商社などから建材や設備機器を購入して提供する事をいいます。

 

 

定価の半額から物によっては70%引きで購入できるケースもあって、人気を集めています。厳しい経済情勢から少しでも初期コストを安くしたいという消費者ニーズの高まりを受けてそれに対応する業者の数もどんどん増えつつあります。

 

誰だって安く買えるならそれはそれで良い事ですからね。

これはこれとして悪くないと思いますし、これからも大きなひとつの流れになっていくとも思います。

 

ところが、トラブルも(モラルの問題も含めて)増えてきているようです。

私どもの会社ではこうした問題を未然に防ぎ、消費者の本当の利益を守るためにこんな内容のご案内書をお配りしております。(以下にその内容から抜粋したものを掲載します。)

 

施主支給をお考えの皆様はぜひご一読して考え直してください。

その上で、もう一度施主支給についてのご判断をしてみてください。

 

あくまで自己責任です

施主支給業者(以下、業者等)のサイト見ますと、小さな文字や「よくある質問」などのコーナーにて、こうした事が書かれています。購入者はそれらを全て納得して購入する事が条件となっていますが、保険の約款同様に実際それらをしっかり確認して購入する人はほとんどいないのではないでしょうか。例えば…

業者等の見積りはあくまでメーカーの定価見積書をベースにします。このメーカー見積書はお施主様自身がメーカショールームへ出向いていって、機能性などの希望を言って出てきたものに過ぎません。つまり、実際に現場に取り付けられるかどうか分からない状態のものなのです。このことについて、業者等は一切の責任を否定しています。

施主支給した建材・設備等全ての商品は、お施主様の所有物ですのでお施主様自身によって管理をしていただかなければなりません。不適切な管理(商品発注間違い、納品場所・期日時間の間違い、納品時検品忘れ・漏れ、保管中のキズ防止のための養生及び作業の邪魔にならない場所確保の不備、メーカーへの連絡等支給品に関する迅速な対応への非協力等)による損害の責任は全てお施主様にあると業者等は言っています。

あらたな手間や費用が発生します

1)施工会社より見積もりを取った後に、施主支給のご要望を出された場合は、見積もり条件の変更によってそれまでの見積書は全て無効となります。あらためて施主支給を前提として、お施主様が具体的に支給品を指示して見積り依頼をする必要があります。

2)取付け時あるいはそれが作業上必要不可欠な工程までに支給する建材・設備等が無く、当日に段取り調整できない時には、遅滞する日数×人員分の損害補償が発生します。

3)商品発注を間違えて納品された場合には、それにあわせた加工・調整費用等が発生します。当然工期が遅れますが、そのために施工業者に損害が発生した場合は、その賠償をしなければなりません。

4)業者等からの配送は軒先渡しですので、その受け取りと保管場所までの搬入はお施主様の責任となります。施工業者への依頼は可能ですが、そのための費用が発生します。

5)発注時の確認や納品時のチェックを怠ると、取付けられない、取り付けに思わぬ費用が発生してしまう事があります。

6)納品後の保管場所・使用までの期間によって、現場の作業性や作業効率・安全性に多大な影響を及ぼす場合、別途保管施設でのお預かりをお願いいたします。

 

まだまだあります、保証の問題です。

 

業者等の対応はあくまで「製品の問題はメーカーへ」「工事の問題は工事店へ」の姿勢です。

わからない事は、アドバイスすると言う事ですが、

現場も見ていないのにどんなアドバイスができるのか謎に包まれています。

 

本来はこれ以上の手間と時間と技術的検討を重ねてはじめて見積書や図面が描けるのです。

施主支給はその手間と保証をしないですむのですから、こんなに楽な話はありません。

 

裏を返せば、安くなったのは、そのリスクを消費者自身が負うという選択をしたことによるといえます。

 

リフォームも新築も 現場の一品生産です。

 

車とは違うのです。どこで買っても結果が同じ工業製品ではありません。

その意味だけは忘れないでいただきたいと思います。

 

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