家づくりレポート NO15 基礎工事その3
今回は、あえてニ度打ちにしました。最近では、基礎に力を入れているビルダーはベタ基礎であってもコンクリートは一発打ちにしてきています。これはベースと立ち上がりを二度打ちで打ち継ぐと、理論的にどうしてもそこが弱くなってしまうからです。ですので、今後は一発打ちにしていく方が良いと思います。その代わりアンカーボルトや鉄筋の検査をコンクリ打ちする直前まで今まで以上にしっかりとやらないといけません。
「来週、立ち上がり打つからそれまでに検査しておけば良いか。」
などと悠長に構えている暇は無くなります。監督と基礎屋さんの連絡が重要ですね。
さて、ではなぜ今回あえて二度打ちにしたのか?と言うことですが、それには色々な事情があって言い尽くせません。しかし、大きな理由だけ2つほど書きますと、
1)この色々な事情によって一般のお客様も二度打ちになっているという現実がある。
2)リフォーム屋として、将来のこの二度打ち基礎の経過を実感して見ておきたい。
というとろこです。特に2)なんかはもはや職業病ですね。
ただ単に二度打ちするだけでは心もとないので、止水板を接合面に入れています。これはテープ状になったゲル態様物質でコンクリートの隙間に入り込んで、繋ぎ目に発生する微細クラックなどを塞ぎ、水の基礎内部への浸入を防止するものです。
非常にベタベタしていて、日光に当たっているとドロドロに溶け出すくらい粘性があります。印象としてはかなりの止水効果がある様に思いますが、完成後毎年チェックしていきたいと思います。二度打ちのシロアリ問題については課題が残りますが、この点は別の手を考えています。それは…また後日の秘密です…。楽しみにしておいてください。
設置はこの写真のように鉄筋の外側へ接着していきます。キチンと接着面のレイタンス(コンクリートかす)を除去して清掃した状態で設置する事が品質確保につながります。